カタカナは難しい?

 

前回は特殊音節についてご紹介しました。

特殊音節に躓く子どもは、カタカナの習得も難しい場合が多いです。

小学校に入学してから、ひらがなの習得には長い時間をかけて、丁寧に教えられます。

ほぼ2ヶ月以上をかけて、毎日1~2文字ずつ、書き順や言葉集めなども含めてゆっくりと学習を進めていきます。

これに比べて、カタカナの習得には、漢字も含めた時間で行われていくことが多いです。

ひらがなとカタカナは、字の形が似ている場合もあり、多くの子ども達は苦もなく覚えていくことができています。

『生きにくさ』を感じている子ども達の中には、字の形が似ている上に違う形も含まれている『カタカナ』を覚えるのを難しく思っている子どもが多くいます。

カタカナを習得するために、ひらがなと同じ時間数を授業で確保するのは難しい現状です。

 

でも、日常生活ではカタカナで表記されたものが多く存在します。

「テレビ」「ゲーム」「エアコン」など、普段の生活で彼らが接する機会が多い物は、カタカナで表記されていることが多々あります。

 

日記を書くときにも、カタカナを書く場合が多くなります。

例「きょうは、テレビをみてから、しゅくだいをして、それからゲームをしました。」

「テレビ」「ゲーム」はこの文章の中で使われている「カタカナ」です。

これを「てれび」「げえむ」と書くと、先生から「テレビ」「ゲーム」と書きなおすことを求められることもあるでしょう。

(もちろん発達段階によって違いはあります。)

 

カタカナを読むことや書くことができないと、学習に影響が出てきます。

国語以外の教科でも、カタカナの言葉は出てきます。

漢字が読めないことと同じように、カタカナが読めないことは、学習意欲をなくし「勉強嫌い」を引き起こす1つの原因にもなり得ます。

 

カタカナの習得は1年生の学習の中で行われますが、3年生になってもカタカナを10文字ぐらいしか書けない子どももいます。

特殊音節も苦手で、カタカナも全部書けない、ましてや漢字の習得もおぼつかないのでは、国語だけでなく学習全般に影響を及ぼします。

 

教科書に書いてあることが理解できないのですから、学習内容の習得には遠く及びません。

そのような子どもが、一斉授業の中で、学習を進めていっても、席に座っているだけで、何も習得することができずに困っている状況だと思います。

 

学習内容を理解できずに過ごしていると、やる気も失くしてしまいます。

学年が上がるにつれて、劣等感が強くなり、学習意欲を失くして、学習嫌いになっていきます。

 

「自分は何をやってもダメだ。」と思い込み、自尊感情はどんどん下がっていきます。

 

「校内通級制度」が望ましい

 

そうならないためにも、個別の支援が必要なのですが、現状ではなかなか支援を受けられない場合が多いです。

特別支援学級に入級できるほどではなく、通常学級籍にある子ども達は、「わからない」「できない」の連続の中で日々学校生活を送っていることが多々あります。

本当は、国語の時間だけ個別指導が受けられるような、校内通級制度」があれば、通常の学級で学習しながら、苦手な教科だけ個別に指導していけるのですが、「校内通級制度」が行われている学校は、まだまだ少ないです。

 

個別の学習が難しい場合は、学級でゲームのように「カタカナ」を習得するための時間を作ってみたらどうでしょうか?

レインボー塾では、少人数のグループで「カタカナ」ゲームをしています。

 

「カタカナ」カードを使った学習

 

「カタカナ」カード

「カタカナ」が書いてあるカードです。

できれば、特殊音節も入れてあるカードが良いです。

例「パ」「ビョ」「チャ」「ダ」など

 

「カタカナ」と「ひらがな」のマッチングゲーム

 

「カタカナ」が書いてあるカードと「ひらがな」が書いてあるカードを並べて、マッチングしていきます。

カタカナが読めているかをチェックします。

枚数は子どもの人数によって変わります。(10~20枚)

出来るようになってきたら、枚数を増やしていきます。

グループは2人~4人程度が良いです。あまり人数が多いと、出来る子どもが独り占めをしてしまったり、できない子どもが参加できなかったりします。

時間を決めてやっても良いです。

マッチングする順番を決めて行っても良いです。

 

「カタカナ」言葉集め(口答で)

 

「カタカナ」カードを見せて、言葉を言っていくゲームです。

カタカナの言葉を言っていきますが、中には「ひらがな」で書く言葉を言う場合があると思います。

最初はそれもOKにします。

何回かやるうちに、「カタカナ」で表記する言葉があることを学習していきます。

主に外国から来た言葉は「カタカナ」で表記することを教えます。

 

「カタカナ」言葉集め(筆記で)

 

グループ(4~6人)で「カタカナ」で表記する言葉集めをします。

小型ホワイトボード(マグネット付き)をグループに1枚配布します。(ホワイトボードペンと消すものも)

「カタカナ」カードから1枚抜いて、その文字の言葉を、時間を決めて書いていきます。

時間がきたら「タイムアウト」として、ホワイトボードを前に貼っていきます。

正しく書けているかを確認しながら、数を数えていきます。

正しくたくさん書けているチームが勝ちです。

 

「カタカナ言葉」と「絵カード」のマッチングゲーム

 

「カタカナ言葉」を読んでいきます。

「カタカナ言葉」カードを見せて、読んでから、「絵カード」を見せます。

「絵カード」を見せて、何かを言ってから、「カタカナ言葉」カードを見せます。

「カタカナ言葉」カードと「絵カード」を並べていきます。

「カタカナ言葉」カードと「絵カード」をマッチングさせるゲームを行います。

2人1組でチームを作り、他のチームと対戦します。

時間を決めて、多くマッチングさせたグループの勝ちです。

 

「絵カード」を見て「カタカナ言葉」を書く

 

ホワイトボードに絵カードを縦に貼っていきます。

1チーム5人で縦に並んで、1番目の人から書いていきます。(リレー方式)

「絵カード」の横に「カタカナ言葉」を書いていきます。

書き終わったら、ホワイトボードペンを次の人に渡します。

最後の人が書き終わったら、ペンを置いて座ります。

書いた文字の横に「カタカナ言葉」カードを貼っていきます。(正解)

正解した数で点数を決めます。(1文字1点)

 

*もし自分の番に書けなかったら、チームの友だちに「ヘルプ」して「お助けマン」を呼んでも良いことにします。(1回だけ)

*「お助けマン」は「答え」を代わりに書いても良いし、ヒントを与えても良いことにします。

点数が多かったチームの勝ちとします。

 

「カタカナ言葉」カードは数種類

 

「カタカナ言葉」カードは、カテゴリー別に数種類用意します。

日常生活編・生き物編・スポーツ編・食べ物編など、子ども達の興味・関心があるものや、生活に密着したものを使って学習することで、意欲が違ってきます。

個別指導ができる場合は、その子どもの興味があるものや得意なものを使って学習すると効果的です。

例えば、恐竜に興味があるなら、恐竜カードを作って、名前をカタカナで書く練習をしても良いし、「恐竜カード」と「名前カード(カタカナ)」を作ってマッチングさせていっても良いし、やり方は色々です。

電車好きの子には電車の名前を、スポーツ好きな子にはスポーツの名前を・・・と言うように、どんどん教材を作っていけば良いと思います。

もし、そんな時間は無いよと言う方がいらっしゃったら、私が作った「カタカナ言葉」カードを使ってください。

 

 

今回は「カタカナ」の指導についてご紹介しました。

 

実は、私が作った「カタカナ」カードにはローマ字もついています。

 

次回は「ローマ字」についてご紹介できたら良いなと思っています。

 

ひらがなカタカナローマ字カード

 

カタカナのことば

 

カタカナの名前スポーツ

 

恐竜カ

 

カタカナ言葉エトセトラ

 

郡山北小学校ことばの教室 中尾和人先生「教材倉庫」です

http://www1.kcn.ne.jp/~nakao/menu.html

沢山の教材が紹介されています。カタカナのプリントもあります。